Codexのトークンがすぐ尽きる人へ。ChatGPTのチャットで節約する方法

2026年8月25日、OpenAIがPlusプランのCodexとChatGPT Workに5時間の利用制限を戻しました。Codex一つで設計から実装まで回していると、この枠はすぐ底をつきます。ChatGPTの通常のチャットは別の枠で動いていて、GitHub連携を使えばリポジトリを直接読み書きできます。設計とレビューをそちらへ移して実装だけCodexに任せたところ、Codexの枠がほとんど減らなくなりました。

背景・課題

設計・実装・レビューの3工程がCodexの利用枠を消費し、残量が尽きかけている図解

OpenAIは2026年7月12日にCodexとChatGPT Workの5時間制限を一度外していましたが、8月25日にPlusプラン向けへ戻しました。Proプランについては、当面この制限を有効にしないとアナウンスされています。料金表上は5時間の枠そのものが全プランに存在するので、Proの扱いは今後変わり得ます。

Codexで開発を進めていると、実装そのものより前の工程が枠を消費します。既存のシステムに機能を足す場合、まず関連するファイルを読んで全体の作りを把握する必要があり、この読解が長くなるほど枠が減ります。

設計を詰める段階でも同じです。仕様を検討し、既存の実装と矛盾がないかを確かめ、方針を文章にまとめる。ここまでで枠の大半を使い、肝心の実装に入る前に手が止まることがありました。

一方、ChatGPTの通常のチャットはCodexとは別の枠で動きます。しかも最近になってGitHub連携が使えるようになり、リポジトリの中身を直接読ませられます。この2つを組み合わせれば、重い読解と設計をChatGPT側へ寄せられるはずだと考えました。

やったこと

ChatGPTが設計とレビュー、GitHubを経由してCodexが実装を担当する役割分担の図解

工程を分けて、担当を変えました。設計とレビューはChatGPTのチャット、実装はCodex、全体の指示出しは自分です。

  1. GitHubとChatGPTを連携する。書き込みを許可するリポジトリは個別に選べるので、対象のものだけを指定する
  2. ChatGPTのチャットにリポジトリを読ませ、追加したい機能の設計を書かせる
  3. できあがった設計文書を、そのままGitHubへ反映させる
  4. Codex側でその設計文書を読み、軽量なモデル(Luna)のサブエージェントに実装を担当させる
  5. 実装が終わったら、またChatGPTに読ませてレビューさせる

連携したChatGPTがGitHubに対して実際にできた操作はこちらです。

  • リポジトリのファイルやコミット内容を読む
  • 既存のファイルを修正する
  • 新しいファイルを追加する
  • ファイルを削除する
  • ブランチを作る
  • コミットを作る
  • ブランチの参照を更新して、変更をリポジトリへ反映する
  • 反映したあとのCIの状態を確認する

読むだけでなく書き込みまでできるのかを確かめるため、非公開のテスト用リポジトリで試しました。チャットで適当なファイルを作って反映するよう頼んだところ、新しいファイルが1件追加され、コミットとしてmainブランチに入りました。GitHub側の画面でも差分を確認しています。

厳密にいうと、手元で git push を実行しているわけではありません。GitHubのAPI経由でファイルを作り、その変更をコミットとしてブランチへ反映しています。結果として起きることはpushと同じで、GitHub上のリポジトリが実際に更新されます。

設計を頼むときは、依頼文に「私の説明と既存のコードが食い違っていたら指摘してください」の一文を入れています。こちらの思い込みをそのまま前提にした設計が返ってくるのを防げます。

結果

実装だけを担うCodexの枠がほとんど減らず、設計とレビューを担うChatGPT側が減っている対比図

Codexの枠を使うのは実装と指示出しだけになり、読解と設計はChatGPT側の枠へ移りました。体感では、Codexの残量を気にする場面がほとんどなくなっています。何度回しても枠があまり減りません。

ただしこれは、実装を軽量モデルのLunaに任せている前提の話です。同じ工程を上位のモデルで回せば枠は普通に減ります。設計をChatGPTへ移すことと、実装を軽い方のモデルに寄せること、両方をやって初めてこの状態になります。

5時間の制限に当たって作業が止まる回数も、目に見えて減りました。設計の質が落ちる心配もありませんでした。ChatGPT側ではGPT-5.6のHighが使えるため、リポジトリの読解と設計を任せるには十分です。

ブラウザ操作でChatGPTを自動で回す

Codexがブラウザ版ChatGPTへ設計を依頼し、GitHubを経て実装役のAIへ渡る4ステップの自動化フロー図

ここまでの手順は、ChatGPTの画面を自分で開いて依頼する形です。この往復も自動化できます。

Codex側からPlaywright CLIでブラウザ版のChatGPTを操作し、設計の依頼から結果の受け取りまでを人手なしで回しました。題材は既存システムへの新規機能の追加です。

ChatGPTにリポジトリを読ませて設計を書かせ、そのままGitHubへ反映させます。そのあとCodex側ではLunaのサブエージェントに実装を任せ、メインのセッションは指示出しに徹する形にしました。

ブラウザから取ってくるのは、最新の応答の本文だけにします。画面全体の構造をまるごと読み取ると、その読み取り自体で枠を消費してしまい、節約という目的が崩れます。

つまずきと対処

手元の変更を反映し忘れたため、AIがGitHub上の古いコードを見てかみ合わない設計をしてしまう図解

  • ChatGPT Workは節約の対象外です。同じChatGPTでも、Workという重い処理向けの機能はCodexと5時間の枠を共有します。使うのは通常のチャットの方です
  • 手元の変更を反映し忘れていると、ChatGPTは古いコードを正しいものとして設計します。もっともらしく見えるのに実装とかみ合わない設計が返ってくるので、依頼の前に git status -sb で手元がリモートより進んでいないかを確認してください
  • いきなり本題を頼まず、リポジトリの中の小さな事実を1つ聞いて、読めていることを確かめてから依頼します。特定のファイルの見出しを1行そのまま返させると、手元のファイルと突き合わせるだけで判定できます
  • mainへ直接反映させると事故が起きやすくなります。ブランチを切ってから取り込む形にしておくと、内容を見てから判断できます

いずれも事前に知っていれば避けられます。特に反映し忘れは、古い前提のまま設計が固まってしまうので影響が大きくなります。

まとめ

使い分けの線引きは、工程の性質で決めています。文章を出力すれば終わる工程はChatGPT、ファイルを書き換えてテストを回す工程はCodexです。読解と設計は前者、実装は後者に入ります。

そのうえで、Codex側に残した実装は軽量なLunaに担当させています。重い読解を外へ出し、残った工程も軽いモデルで回す、という二段構えです。

枠を分けるやり方自体はProプランでも同じように使えます。5時間の制限がかからなくても週ごとの枠は残るので、読解と設計を外へ出したぶんを実装に回せます。5時間の制限が戻ったPlusプランでは、そこに当たって作業が止まる回数も減ります。

ChatGPT側に書き込みを許可するリポジトリは個別に選べるので、扱いに注意が要る対象では権限の範囲を絞っておくと安全です。

AIツールの使い分けや、開発工程のどこを任せられるかについては、AI導入支援サービスでご相談を承っています。気になる業務があれば、お問い合わせからお気軽にご連絡ください。