GPT5.6 Sol・Terra・Luna、3つのAIモデルで画像生成の品質を比較した話

AI画像生成では、指示の書き方(プロンプト)の工夫がよく話題になりますが、生成に使うモデルそのものによって仕上がりに差が出るのかは、あまり語られません。今回はSol・Terra・Lunaという3つのAIモデルで、詳細な指示と曖昧な指示それぞれ12枚ずつ、合計24枚を生成し、モデルによる品質差が実際に出るのかを比較しました。

背景・課題

3体のロボットを前にモデルで差が出るのか疑問符を浮かべる子ギツネ

ブログ記事の挿絵は、Codex CLIの画像生成機能で作っています。使えるモデルはSol・Terra・Lunaなど複数あり、これまではお題ごとになんとなく選んでいましたが、そもそもモデルによって仕上がりの品質に差が出るのか、実際に比べたことはありませんでした。

以前、指示を具体的に書くほど生成が安定するという手応えを得たことがありました。そのときのメモには、指示が曖昧なほどモデルごとの差がはっきり出るはずだという考察を推測のまま残していて、今回はこれを実際に確かめることにしました。

やったこと

詳細な指示と曖昧な指示を3モデルにそれぞれ3回ずつ生成させる実験マトリクス図

この予想を確かめるため、同じお題を詳細な指示と曖昧な指示の2パターンで書き、3つのモデルにそれぞれ3回ずつ生成させました。使ったのはGPT-5.6系統に含まれるSol・Terra・Lunaという3モデルで、いずれもreasoning effortはhighに揃えています。2条件×3モデル×3回で18枚に加え、参考としてSol/mediumでも同じ2条件×3回(6枚)を生成し、合計24枚です。

お題は「チャットAIとエージェントの違い」を伝えるグラレコ風のスライド画像です。詳細な指示では左右対比の構図・登場人物の動作・見出しや下部の帯に入れる文言まで一字一句指定し、曖昧な指示は「チャットAIとエージェントの違いを、左右対比で表現してください」という一文だけで構図も文言もAIに任せました。

結果

詳細な指示は3モデルとも合格、曖昧な指示は3モデルとも同じ方向に崩れる対比図

詳細な指示で生成した12枚(Sol・Terra・Lunaの3モデル×3回に、参考のSol/medium×3回を加えたもの)は、全て一発合格でした。指定した見出し・ラベル・キャプションの文字が一字一句正確で、レイアウトの指定(要素は3つまで・余白を残す)もほぼ守られています。以前の検証(2モデル構成)と同じ結果が、モデルを3つに増やしても再現されました。

一方、曖昧な指示で生成した12枚は、日本語の文字が崩れることこそありませんでしたが、12枚全部が同じ方向に寄っていきました。どのモデルも、フローチャートやアイコンを多用した情報量の多いステップ図を自発的に描き、想定していたシンプルなグラレコ風のスタイルから全モデルとも外れています。

つまり、曖昧な指示ほどモデルの差が出るはずという予想は外れました。実際に起きていたのは、モデル間の差ではなく、指示が無いとどのモデルも同じような複雑な方向へ収束するという現象です。実際に使ったプロンプトと生成結果を、詳細指示・曖昧指示それぞれ見比べてみます。

詳細な指示のプロンプト本文

詳細な指示でSol・Terra・Lunaがそれぞれ生成した結果の比較画像

曖昧な指示のプロンプト本文

曖昧な指示でSol・Terra・Lunaがそれぞれ生成した結果の比較画像

見比べた自分たちの印象としても、モデル間の差ははっきりとは感じられませんでした。Solの生成結果がやや緻密に見えるカットはありましたが、3回ずつという規模では、その回のブレの範囲だと考えています。

今回の実験は各条件で3回ずつ、合計24枚生成しています。全部見比べたい方向けに、24枚すべてを並べたコンタクトシートも載せておきます(クリックで拡大表示できます)。

詳細指示・曖昧指示×Sol・Terra・Lunaで生成した24枚全部のコンタクトシート

まとめ

今回の実験結果からモデルより指示が大事という一般化への展開図

曖昧な指示ほどモデルの差が出るはずという予想は外れました。今回の実験の範囲では、品質を左右していたのはモデルの銘柄ではなく指示の具体性でした。

今回の検証はCodex CLIでの実行に限られますが、指示の具体性がモデルごとの実力差を吸収するという傾向は、ブラウザ版のChatGPTでも同じ結果になると考えています。

AI画像生成のコストを抑えたい時、優先すべきはモデル選びより先に指示の書き方を固めることだとわかりました。構図・文言・レイアウトまで書き切った指示なら、モデルを下げてもコストは落とせます。指示が曖昧なままだと、モデルを変えても得体の知れない方向へ流れていくリスクの方が大きいということです。

こうしたAIツールのコストと品質のバランス調整については、AI導入支援サービスでご相談を承っています。気になる点があれば、お問い合わせからお気軽にご連絡ください。